社長インタビュー フジ代表取締役社長兼COO

2019.01.07

質の高いサービスを提供
地域の生活を支える企業に

PROFILE

1959年3月30日生まれ。59歳。宇和島市津島町出身。松山商科大学経営学部卒業後、81年フジに入社。2011年に取締役、14年に常務取締役。17年には代表取締役専務に就任し、18年5月より現職。(週刊愛媛経済レポート2019年1月7日号掲載)

代表取締役社長兼COO 山口 普さん

フジに入社したきっかけを教えてください。

私は1981年に入社しましたが、当社が創業した1967年より少し前頃から、八百屋や肉屋などが並ぶ商店街のような形態から、多様なものを販売するスーパーが出現し始めました。

流通そのものが人々の暮らしを豊かにするということを大学時代での勉強で触れる機会もあり、この業界に入りたいと思っていました。就活をする中、当社の面接員は「この産業が良くなることで人々が豊かになり、日本の成長にもつながる」と語ってくれたんですよ。その言葉に魅力を感じ、入社しました。

社長に就任されて約半年が経ちましたが、率直な心境はいかがでしょうか。

役割の重さを改めて認識しています。かといって仕事の内容が大きく変わるかと言われると、そういうわけではなく従来から行ってきたことや課題に取り組んでいくというのは変わりません。しかし、舵取りの役割を任されたからにはしっかり全うしていこうという気持ちですね。

CEO・COO制の導入理由や役割分担についてお教えください。

経営課題と言われることや、このほど行ったイオンさんとの資本業務提携、大きな投資などに関する責任は尾﨑CEOが、日々の一般的な業務に関しては、COOの私が責任を持つという体制になります。多岐に渡る課題がある中、より早く解決に結びつけるためにも役割を分担することにしました。

昨年を振り返られて業績についてはいかがですか。

中期決算では、営業収益は前年を下回り微減しました。思う通りの成果を出せなかったというのが率直な気持ちです。営業利益・経常利益はともに前年を上回りましたが、売上高はお客様の支持のバロメーターですので、それが前年を超えられなかったことは反省すべき点です。 

昨年10周年を迎えたエミフルMASAKIの今後の店づくりについては。

エミフルは業績も好調でたくさんの方から支持をいただいております。ただ今は物販中心ですので、今後は滞在していて楽しいと思ってもらい、さらに「モノ・コト」を体験できる機能を強化したいです。親子連れの方が遊園地のような感覚で楽しめる場所にできたらと思い、現在様々なことを検討中です。

あとは外食分野をもっと増やし、ファッションやコスメなどもさらに充実させたいと思っています。地域と協力したイベントも検討しています。来ていただいた方を飽きさせない、一日いても〝楽しい〟が続く店舗になるよう努めていきます。

昨年は豪雨災害もありました。

県内では、大洲市や吉田町、内子町などに店舗があるので、そこから物資の供給など行いました。我々の店舗に避難して来られた方もいらっしゃったので、その方たちを店舗の空いたスペースに案内して、簡単なものですが食事も提供しました。現地の店長がいい判断をしてくれて感謝しています。

瞬時の対応や判断は、皆様から良い評価をいただけたのではないかと思います。「地域のインフラとして、頼れる企業になる」ことを呼び掛けており、それを従業員一人ひとりが覚えていてくれたのかもしれません。

私自身も吉田町に行ったのですが、被災した従業員が数日後には勤務してくれていて、「私も大変でしたがお客様も大変なので、ちょっとでも助けになれば」と涙を浮かべながら話してくれました。従業員の前向きな気持ちに胸が熱くなりましたね。他店舗でも、今必要なものを、安定してお客様に届けるため、店舗の一人ひとりが本当に頑張って、役割を果たしてくれたと実感しています。従業員にも誇らしい気持ちが残ったのではないでしょうか。

冒頭で多岐に渡る課題とお聞きしましたが、具体的に挙げられることは。

課題としては、やはり人口減少が大きいです。私たちの業態は、人の数によって業績そのものが影響を受ける度合いが強いため、人口減少が進む中でも永続的に残っていくことが一つの課題となってくると思います。これは以前から予測していたことで、愛媛の皆さんもそのうち減るだろうなという感覚だと思うのですが、最近は肌で感じるようになってきました。

松山市はまだ減少の割合は緩やかですが、東予や南予では顕著に表れてきています。郡部などにある私たちの店舗を見ても、人口減少は我々の事業にも影響してきていると痛感しています。

もう一つはECです。ECのウエートは、まだまだ大きくなると予想されます。人口減少が進行する中で、ECがさらに拡大していくと、私たちのようなリアル店舗は必然的に縮小される傾向にあります。コンビニやドラッグストアも従来に比べ、幅広い商品を扱うようになってきました。その中でいかに生き残っていけるかを考えなければなりません。

それらの対応策について教えてください。

今後はノンストアリテイル事業が要になってくると思います。当社ではネットショップ、ネットスーパー、移動販売の3事業を行っており、さらに拡大していく計画です。ネットとリアルを融合させ、お客様にいかに利便性を届けられるかという視点で、半歩先を歩けるようにしたいです。

お客様と従業員がともにプラスになるよう、キャッシュレスやAI導入などシステム化できるところは進め、省力化・効率化も図っていくつもりです。

今後の鍵になるとも言える、イオンとの資本業務提携について狙いを教えてください。

私たちは中四国で営業していますが、全国に先駆けて人口減少が進むエリアでもあります。今後事業を維持拡大させながら存続し、従業員の雇用を守っていく、そして当然のことながら、お客様の支持をしっかりと守っていくということを考えた時、私たち一企業だけでは厳しいところがあります。

イオンさんとは以前からお付き合いもありましたが、先方の中期経営計画でも全国のスーパーマーケット事業と連携していくという方針が盛り込まれていたのもあったことから、これに加わるのが最善案であろうと考え、このタイミングで提携することになりました。具体的な内容については、協議をしているところでこれからです。

県内の小売企業との連携については。

お客様にとって、地域の小売業の看板が一つだけになるのは全然面白くないと思うんですよ。いろいろな企業があり、それぞれが企業カラーを打ち出しながら競合し、お客様の選択肢を増やすことは社会の活性化にもつながります。しかし、お客様に見えないところでは連携・統合していくことが、それぞれの店頭の価値向上のためにも大切になってくるのではないですかね。

物流の問題もありますが、同じ商品を別々のトラックで運ぶのではなく、連携できるところは協力し合いながら効率化を図っていき、店頭ではしっかりとお互いが勝負するという姿が理想的だと思います。

今後の店づくりや抱負を教えてください。

お客様が入りやすく、安全な店にすることはもちろん、価格価値の追求も大切です。昨年から計1千品目の値下げをしましたが、その効果もあり、お客様の買い上げ増につながったと思います。また物に困っている時代ではない今、新しさや機能性のある商品をアピールしていかないといけません。〝作らない化〟のニーズに対応し、簡単な調理だけで健康においしく食べることができる商品をしっかりと店頭に並べ、お客様に手に取っていただく。そういった店舖にしていきます。

今後もグループ全体でお客様との接点をしっかりと作り、地域の暮らしを良くするため、質の高いサービスを提供していきます。

企業DATA

株式会社フジ

http://www.the-fuji.com

本社
愛媛県松山市宮西1-2-1
TEL
089-926-7111
設立
1967年9月
従業員数
4,865名
代表者
代表取締役会長兼CEO 尾﨑 英雄
事業内容
総合小売業
新卒採用実績
2016年度 46人/2017年度 55人/2018年度 49人

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