貴社の現在の社員数と男女構成を教えてください。

正社員は男性135人、女性55人の計190人です。平均年齢は34～35歳です。
パート・アルバイトは男性600人、女性950人と男女比が逆転します。

近年の採用実績は。

新卒に限ると2018年春が12人、2019年春が７人です。2020年はもっと採用したいと考えています。

新卒採用の流れを教えてください。

3～4月に会社面接会を行い、その後1次から3次までの面接を実施して、随時内定を出します。内定式は11～12月に行います。
インターンシップは大学1～3年生を対象に、大学が休みの時期を中心に開催しています。学生さんの都合や関心に応じて、1day、2days、5daysの3コースを設けています。

四国、中国、九州、沖縄に店舗がありますが、会社説明会はどこで行うのですか。

会社説明会は、愛媛は今治、松山、他県は福岡、鹿児島、沖縄の計5ヵ所でそれぞれ複数回行います。今年の計画では6月までに合計20回以上実施し、そのすべてに社長の井本が参加します。社長も忙しいのですべての説明会に出なくてもいいのではという意見が社内にないこともないのですが、社長がうんと言いません。

「学生さんにとって就職は人生を決める大事なイベント。いわば結婚と同じ。社長がいないのでは、結婚式に本人が来ないようなもの」だそうです。それだけ採用に力を注いでいるということです。

3回の面接はどなたがされるのですか。

一次は社長、二次は現場社員、最終は再度社長です。当社の採用面接で特徴的なのは、一次面接では学生さんに質問はせず、学生さんからの質問にすべて答えるという点です。社長以下、面接担当者は全員「面接しているのではなく面接されているつもり」で臨んでいます。

筆記試験や適性検査はないのですか。

ありません。ただ2次面接の際に、選考には関係のない10分間の引き算テストだけさせてもらっています。店舗ではレジ業務などお金を扱う仕事がありますので、各人の計算の得意・不得意を採用前に知っておこうという意図です。

大学での専攻なども関係ないのでしょうか。

関係ありません。しいて挙げるなら、当社はカンボジアにMOTTAINAI WORLDという子会社があり、リユース店を3店構えています。今後も海外展開は進めていく計画で、海外勤務を希望する人は、海外生活の経験の有無が判断材料の一つとなります。できれば英会話はできた方がいいという程度です。

貴社が求めるのはどんな人材でしょうか。

「明るく元気で素直な人」です。「明るく」はトラブルがあっても前向きに対処できること、「元気に」はあいさつや返事ができること、「素直な」は周囲の人の声に耳を傾け、自分の失敗からも学べること、といった意味です。

配属がフードサービス事業かリユース事業かはどう決まるのですか。

フードサービスかリユースかは、本人の希望通りにします。エントリーシートにどちらを希望するか記入してもらいます。「どちらでもかまわない」という人には最終面接までに希望を決めてもらいます。

各事業内に複数ある業態についても本人の希望を聞くのですか。

フードサービス事業の中にはモスバーガーやトマト＆オニオンなどさまざまな業態があります。リユース事業もブックオフやハードオフ、オフハウスなどに分かれます。そのどこに配属するかは会社が決めます。勤務地についても同様に、家庭の事情などは考慮しますが、会社が決定します。

入社後にはどんな研修がありますか。

入社して最初の1週間は本社で集合研修を行います。その後も2ヵ月に1回、本社に集まって研修を受けます。これが入社から2年間続きます。教育・採用担当として、入社後2年間は特に密に関わっています。

3年目には会社主催の「同期会」が開かれ、以降4年に1回行います。同期全員が今治の鈍川温泉に宿泊し、研修を受けます。
当社が実施する研修以外にフランチャイズの本部による研修もあります。また研修ではありませんが、毎月愛媛と熊本で社員会と店長会が開かれますので、店舗は四国・中国・九州・沖縄に散らばっていますが、他店の仲間や社長と顔を合わせる機会は比較的多いと思います。　

社員が働きやすい環境づくりとしてどんなことに取り組んでいますか。

福利厚生制度として、35歳以下の独身の社員が転居を伴う異動をする場合は、会社が借り上げ社宅を用意し、家賃も全額会社が負担します。

休みはシフト制で月に7～8日間取れます。また、上期・下期で1回ずつ4連休を取れますので、うまくシフトを調整できればオフシーズンにゆったりと最長8日間の海外旅行を楽しむことも可能です。また制度ではないのですが、結婚した社員はハネムーン休暇を取るようにとの“社長命令”があります。

女性の働きやすさという面ではいかがですか。

当社はパートやアルバイトを含めると女性の方が多いですので、女性の力なしでは会社が成り立ちません。例えばブックオフでは21店舗のうち17店舗が女性店長ですし、エリアマネージャーは5人全員が女性です。産休や育休を取るのは当たり前で、本人の事情により正社員は無理でもパートやアルバイトとして復職するといったケースは多々あります。

加えて、子どもが生まれたら子ども手当が付きます。子ども1人につき、小学校に上がるまでが月1万5千円、小学校を卒業するまでが月1万円です。

上場企業であることの利点もありますか。

採用に関しては、親御さんに安心していただける材料にはなっていると思います。入社後でいえば、従業員持株会制度があり、社員が当社の株を買う際には会社が購入費用の10％を補助します。みんなが頑張って会社の業績が上がれば株価が上がり、自分の資産も増えますので、仕事のやりがいになるのではないでしょうか。

貴社の将来ビジョンをお聞かせください。

リユース事業では海外展開を積極的に進め、リユース分野におけるリーディングカンパニーとなることを目指しています。先程お話ししたカンボジア以外への出店も視野に入れています。

フードサービス事業では、社長が「しまなみサンセバスチャン計画」というビジョンを掲げています。サンセバスチャンとは、フランス国境に近いスペインの都市です。人口は約18万人でほぼ今治市と同規模ながら、美食の街として知られ、世界から年間100万人もの観光客が訪れます。これをお手本に、今治の食と景色と体験を求めて世界中から大勢の人が来るようにしようという計画です。

立花さんご自身のビジョンは。

私は入社前からブックオフでアルバイトをしていたので、「入社半年で店長になりたい」と言って入ったら5ヵ月でなれました。「入社10年で社長になります」とも宣言したのですが、これは残念ながら実現していません。なんとか社長室までは潜り込めたので、あとちょっとではないでしょうか（笑）。