土木ならではの働きがい
未経験の若手も活躍

株式会社浅田組

宇都宮 進吾さん
2017年入社/工務部所属
東海大学卒/宇和島市出身/1993年4月生まれ

  • 技術系

会社のすぐ近くにお住まいだそうですね。

はい。会社まで車で5分ほどのところに実家があります。そこで生まれ育ち、宇和島の高校を出て、大学は静岡県にある東海大学に進学しました。

大学では何を専攻されていたのですか。

将来水族館で働きたいと思っていたため、海洋学部水産学科で魚をはじめとする水生生物の生態や育て方などを勉強しました。

卒業後は水族館に就職したのですか。

いいえ。水族館で働きたいという気持ちとともに愛媛で働きたいという気持ちもあったのですが、愛媛には小さな水族館しかないため、あきらめました。それで、大学で学んだことが生かせそうだという理由で水産会社に就職したものの、配属は営業で、水産の知識が役立つことはありませんでした。であれば、業種はともかく宇和島で働きたいと思い、半年で辞めてしまいました。

浅田組に就職したきっかけは。

私の叔父が当社の浅田社長と知り合いで、紹介してもらったのがきっかけです。

家が近くであれば、浅田組という会社は知っていたのですか。

いいえ、正直なところ知りませんでした。

水族館あるいは水産会社とは全く業種が異なりますね。

そうですね。ただ私の父は、当社ではなく別の会社で土木の現場監督をしていて、どんな仕事か何となくは分かっていました。子どもの頃は土木の仕事に良いイメージは持っていませんでしたが、良くないなりにも身近に感じていたせいか、就職するのに抵抗はありませんでした。

入社後は研修期間があるのですか。

現在は違いますが、私の入社当時は中途入社ということもあり研修はなく、いきなり総務部に配属され、契約関係のデスクワークをしました。半年程経った頃、私から「工事現場に出たい」と申し出て、工務部に異動させてもらいました。

工務部での最初の仕事を覚えていますか。

宇和島港の西、3~4㌔㍍のところに九島という島がありまして、そこで橋を掛ける仕事でした。九島大橋とは別の小さな橋です。石で基礎を作ったり、コンクリートを打ったりといった作業でした。まだ右も左も分からないので要領が悪く、下請さんによく叱られました。当時の上司がたまたま、出身大学が学科まで私と一緒だったという偶然もあり、記憶に残っています。

他にこれまでで印象に残っている仕事は。

私は入社して約5年になりますが、そのうち2年目から3年目に掛けての約2年間は、西予市の山に風力発電所を作る工事に携わっていました。当社は公共事業の元請の仕事がほとんどですが、その工事は民間で下請でした。山の尾根に風車を8基建てる工事で、当社はその基礎作りを担当しました。1基あたり600立方㍍、重さにして約1,400㌧のコンクリートで風車の土台を固めるという工事です。
工期中の2018年7月に西日本豪雨があり、一部の社員が急遽復旧工事に回ったり、作業員やその家族が被災して現場に来られないといったピンチもありました。それだけに完成した時には感慨深いものがありました。

また、現場監督の見習いだった私がこの工事を通して日々できることが増え、精神的にも成長しているのを実感できました。特にこの現場で出会った尾﨑さんという大先輩社員に影響を受けました。技術面だけでなく人として素晴らしく、「こういう人になりたい」という目標ができました。部下の面倒見が良く、よく飲みに連れていってもらいました。70歳を過ぎた今も現役で活躍されている尾﨑さんを、私は師と仰いでいます。

師と仰ぐ尾﨑先輩

現場監督になるには、何か資格が必要なのですか。

資格がなくても現場監督はできますが、事実上、土木施工管理技士という国家資格が必須といえます。1級と2級があり、それぞれ第1次検定と呼ばれる学科試験と第2次検定と呼ばれる実務試験があります。また最近、1級・2級それぞれに「技士」の手前に「技士補」というのが新しくできて、第1次検定に合格すると「技士補」になれます。建設業の担い手不足を解消するため、若い人に早くから活躍してもらえるよう、2021年度から法律が変わったことによります。例えば2級土木施工管理技士の第1次検定は17歳から受験可能ですので、それに合格すれば高校生でも2級土木施工管理技士補になれる訳です。

宇都宮さんが持っているのはどの資格ですか。

2年前に2級を取得し、昨年1級の技士補になりました。今年1級技士合格を目指し、仕事の合い間や休日を利用して勉強中です。当社では資格を取ると資格手当がもらえて、これがけっこう大きいので勉強するのに励みになります。

現場監督の1日というのはどんな感じですか。

土木工事の現場監督の仕事は一般的に工程管理、品質監理、安全管理、原価管理など多岐にわたります。しかし、1日の流れは現場によってだいぶ違いますので、先ほどお話しした西予市の風力発電所の工事を例に挙げると、朝は自宅から現場へ直接、会社から貸与された車で向かいます。7時45分に集合し、朝礼とラジオ体操、その日の作業の確認などをした後、現場に出て、設計通りに作業が進んでいるか確認したり、作業員に指示を出したりします。そうした業務が昼休憩1時間を挟み、17時前まで続きます。工事が終わってからは現場事務所で書類の整理や翌日の準備などをします。家に帰るのは夜の7時か8時くらいでした。

天候が悪い時はどうするのですか。

よほど天候が悪く、作業ができない場合は、現場監督が前日に中止を決めて作業員に連絡します。しかし、現場監督は現場事務所に出向き、まとめて書類の整理をしたり、見回りをしたりします。

悪天候が続いて工期が遅れたりすることはないのですか。

計画の段階である程度は見込んでいますので、それはありません。それでも台風とか長雨とか天気には注意を払っています。ベテランほど天気には敏感で、1ヵ月先の天気予報にまで目を配っている人もいるくらいです。

会社の休みはいつですか。

今は日曜と第2、第4土曜が休みです。ただ、今年(2022年)の4月から完全週休2日制になると聞いています。

有給休暇は取れますか。

はい。現場監督はスケジュールを自分で組めますので、むしろ取りやすいと思います。また、工事と工事の間でまとめて長めの休みを取ったりもできます。

休みの日はどのように過ごしているのですか。 

釣りが好きで、陸からルアーで釣るショアジギングというのをしています。会社から海まで車で10分程度ですので、仕事終わりにちょっと釣りして帰ろうと、マイカーに釣り竿を積んでいる社員がけっこういます。会社の仲間と釣りに行くこともあります。また、私は水族館に勤めようと思ったくらい魚が好きなので、釣るだけでなく、家で熱帯魚を飼ったりもしています。ちなみに当社の社長も大の熱帯魚好きです。あと車も好きで、会社に入ってからマツダのロードスターを買って、よくドライブに出掛けていたのですが、コロナ以降はあまり乗っていません。

ジギングで釣り上げたブリ

UFOラインにて愛車ロードスターと

将来の目標について、まず仕事の上ではいかがですか。

管理職に昇進したいという希望はあまりなく、監督として大きな現場を任せてもらえるようになりたいと考えています。そのために、与えられた現場で実績を残し、会社の社長とか役員とか上層部から信頼を得られるよう努めています。

プライベートでは。

もうすぐ29歳になるのですが、30歳までに結婚したいです。親からも会社の人からも急かされるのですが、出会いがなくて。ぜひ記事に「募集中」と書いておいてください。

最後に、就活生に向けてアドバイスを。

土木業というと怖い先輩ばかりだと思う人が多いと思います。まさに私がそうでした。しかし実際は、少なくとも当社は陽気なおじさんばかりです。みんな仲が良く、コロナ前は現場が終わると打ち上げをしたり、会社で盛大に忘年会をしたりしていました。

仕事に関しても、いま土木業界はIT化が大変なスピードで進んでいて、設計や測量、重機のオペレーションなどあらゆる業務がデジタル化しつつあります。ですので、ITに慣れ親しんている若い人には、上の世代の先輩たちを引っ張っていくくらい活躍できるチャンスがあるはずです。
学校で建設関係の勉強をしていなくても問題ありません。私は水産学科出身ですし、文学部卒の人もいます。就職活動をするにあたり、はなから土木業を除外してしまうのはもったいないですよ、と申し上げたいです。

また当社についていえば、大正3年から100年以上にわたり地域のインフラを支えてきた実績に加え、近年では西日本豪雨災害からの復旧にも尽力してきたことから、地域の皆さんに信頼され期待されていることを肌で感じます。当社は給与や福利厚生など待遇が良いだけでなく、仕事を通じて人の役に立っていると感じられること、それも大きなやりがいにつながると思います。

 

企業DATA

株式会社浅田組

https://www.asadagumi.co.jp/

本社
宇和島市寄松甲154
TEL
0895-22-0057
設立
1964年5月
従業員数
45人
代表者
代表取締役 浅田 春雄
事業内容
土木一式工事(とび・土工・コンクリート工事/石工事、管工事、水道施設工事/しゅんせつ工事、鋼構造物工事、舗装工事/産業廃棄物収集運搬業務 他)
新卒採用実績
2022年度 1人/2023年度 1人/2024年度 5人予定
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